裏技ドットコム

戸籍や住民票から離婚歴を消す裏技の問題点

HOME > 冠婚葬祭 > 戸籍や住民票から離婚歴を消す裏技の問題点

夫婦が離婚すると、戸籍や住民票に×印が記載されます。離婚歴のある人の事を「バツイチ」と呼ぶのは、この戸籍表の×印が由来です。中には離婚歴なんて全く気にしない人もいますが、×印が付く事を嫌う人の方が多いのが実情です。

ネットの口コミでは、離婚歴を消す「転籍」や「分籍」という裏技も広まっていますが、この方法には大きな問題点もあるので、注意が必要です。

転籍しても離婚の記録が完全に消える訳ではない

転籍とは、離婚して両親の戸籍に戻る際に、本籍地も別の場所に移動する方法の事です。戸籍法施行規則第37条により、新しい本籍地の戸籍には離婚歴が引き継がれないので、×印が消える事になるのです。本籍地を両親と一緒にしたい場合は、一旦どこかに本籍地を移動した後、改めて両親の元に移動させればOKという訳です。

※転籍で離婚歴が消せる理由は、戸籍法に定められています。戸籍法では、戸籍を移転させる際に転記する必要がある項目(本名や生年月日など)と、任意的記載事項外(転記は申請者が判断出来る)があります。離婚歴については任意的記載事項外なので、新たな戸籍には転記しないでほしいと表明すれば、離婚歴が消せるのです。

ただし、転籍しても子供の戸籍の父母欄には離婚相手の名前が記載されたままなので、離婚歴は子供の戸籍謄本を見ればバレます。ゆえに、転籍は子供のいない夫婦の場合のみ有効です。

しかも、転籍はあくまで新しい戸籍に×印が付かないという方法であり、原戸籍および除籍謄本には、離婚の事実は記載され続けるデメリットがあります。転籍する事で離婚歴は簡単には分からなくなりますが、離婚した事実が原戸籍から消えないという問題は残ったままです。

転籍は相続時のトラブルの原因になる

そして、転籍を何度も繰り返していると、相続がスムーズに進まなくなるリスクが高まります。遺産相続の手続きを行う際は、相続人の漏れを無くすために、過去の除籍謄本も全て取り寄せる必要があるのです。

よって、何度も離婚と転籍を行うと戸籍が複雑化し、必要書類を取得するために手間と時間が掛かり、トラブルの原因も増えるのです。自分が元気なうちはともかく、高齢になって子供や孫が戸籍を調べるとなった場合には、細かな履歴は知らないので、相当に苦労するケースも多いので注意が必要です。

分籍は女性には有効だが、離婚歴を疑われやすい問題点がある

離婚歴を消すもう一つの裏技である「分籍」は、新しい戸籍を作って独立させるという仕組みです。女性の場合は、離婚して両親の戸籍に戻った後に、元の戸籍とは異なる本籍地および旧姓で分籍の申請をすれば、×印は消える事になります。

しかし、分籍で離婚歴を消せるのは基本的に女性のみで、男性は消せない事になっています。厳密には、分籍で離婚歴を消せないのは筆頭者(戸籍の始めに記載される人物)なので、婿養子になった男性ならば消す事は可能です。サザエさん一家なら、マスオさんが離婚して分籍すれば「×」が消える訳です。

なお、通常は結婚や離婚以外で戸籍を変更する事はありません。よって分籍した事実を知られると、離婚歴を疑われる可能性は高いというデメリットがあります。

戸籍や住民票から離婚歴を消す裏技の問題点まとめ
・転籍で戸籍謄本が複雑になると、遺産相続時に苦労する
・分籍で離婚歴を消す裏技は、基本的に女性のみに有効
・転籍も分籍も、隠蔽しているだけで、離婚した事実は消せない

どうしても×印を付けたくない人は、離婚せずに別居する(法律上は夫婦のままだがお互い別々の人生を歩む)という方法も検討すべきです。別居状態でも法的な婚姻関係は続いたままなので、再婚することは出来ないです。ただし戸籍に×印が付くデメリットが無いですし、配偶者が亡くなった場合は法定相続人として遺産を受け取る権利が残るという大きなメリットがあります。

離婚してしまうと、相続の権利は二人の子供には残るものの、配偶者だった人には権利が完全に無くなり、一円も遺産を貰えないのです。テレビドラマで、夫婦関係が破綻しているのに離婚を拒否し続ける妻が描かれたりしますが、あれは遺産相続の権利を保持するためで、腹黒い女の象徴としての描写です。

離婚はお互いの同意が必要なので、夫が別れたがっても、嫁が拒否し続ければ成立しないのです。日本では離婚率が年々上昇している事が社会問題として語られますが、話し合いが決裂して別居している「事実上の離婚夫婦」を含めれば、更に数値は高いと思われます。

※当ページへのリンクはご自由にどうぞ。但し画像・文章の転記や複製は禁止です。引用される際は必ず該当ページへリンクして下さい。
Copyright (C) 2017 https://u-waza.com All Rights Reserved.