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銀行カードローンの審査が甘い裏事情

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近年、銀行のカードローンが日本中を浸食し、経済を大きく転換させていました。三菱UFJ=阿部寛や三井住友=木村佳乃や吉高由里子のカードローンCMが、うんざりするほど流れまくっていた事は、記憶に新しいでしょう。実は国銀行協会加盟の120行のうち、96行がカードローンを取り扱っています。つまり外資系や信託銀行をのぞけば、ほとんどの銀行がカードローンビジネスを行っている事になります。

銀行のカードローンは消費者金融と同じような存在なはずなのに「やたらと審査が甘い」との口コミが多かったです。「30分で審査完了!即日融資!」という銀行も多く、一体何を調査しているのか疑問なほどですが、審査が甘いという口コミは事実です。なぜなら、法律改正など世の情勢が深く関わっていた裏事情があるからです。

銀行カードローンは無担保融資ですが、消費者金融を「保証会社」として仲介させています。三菱UFJ銀行=アコム、三井住友銀行=プロミス、新生銀行=レイクと、メガバンクは皆、買収などにより消費者金融を傘下に納めており、彼らにカードローンの審査や不渡りリスクも全て丸投げした仕組みを取っています。実は銀行カードローンとは、消費者金融に対して「名義貸し」しただけのような存在なのです。

カードローン審査の仕組み

銀行カードローンは、消費者金融が2006年の貸金行法改正(総量規制の導入)で没落していった事と入れ替わるように、世間に台頭し始めました。総量規制で、消費者金融の借り入れは「年収の3分の1まで」という制限が設けられましたが、銀行カードローンは対象外でした。

消費者金融で借入限度額に達した多重債務者も、カードローンなら借りれるという事で殺到したのです。そして銀行側は、回収業務も消費者金融に丸投げしているので、仮に返済不能な客が出ても問題なかったのです。

回収率の高さと日銀のマイナス金利が拍車を掛けた

そもそも借り手側も、銀行と消費者金融では返済に対する姿勢が違ってくる事も影響していると言います。「強欲の銀行カードローン(藤田知也・著)」によると、同じ高金利の無担保ローンでも、消費者金融と銀行カードローンでは、回収不能リスクがまるで異なるのだそうです。

消費者金融・サラ金からの借金は、返済不能に陥っても金融機関側が悪者にされがちで、家族揃って夜逃げするケースもあります。長年のヤ○ザ同然の回収スタイルから「サラ金=悪徳」という口コミが根付いていたからです。しかし銀行からのローンは「正当なお金」という意識が強いのか、親族が肩代わりしてでも返済しようとなりやすく、回収率が高いのだそうです。

このような裏事情から、銀行はカードローンの審査を徹底的に甘くできたのです。


三井住友銀行公式・TVCM(吉高由里子バージョン)

加えて2015年に日銀がマイナス金利政策を導入したことで、銀行業界の採算が悪化した事も、近年のカードローンバブルを増長させました。

金利が付かないので「国債のさや取り」でタダ飯を喰らっていた銀行は、窮地に陥ります。また企業向けの貸付や住宅ローンの金利も低下し、融資業務の収益も悪化しました。そこで、10%以上の金利で暴利を貪れるカードローンに、収益の補填を求めたのです。

また世の中のブームに乗るように、楽天銀行やイオン銀行など、流通系子会社の銀行もカードローンビジネスに参入し始めました。楽天やイオンは、自社で買い物してくれる客が増える販促効果があるので、銀行よりも更に審査が甘いとの口コミが多いです。

審査が甘い=自己破産が増えている事が問題視された

しかしこの情勢は激変する予定です。2018年1月からカードローンを筆頭とする個人向け融資の審査が厳しくなるからです。具体的には、銀行が新規融資の申し込みを受けた場合、預金保険機構を通じて警察庁のデータベースに照会して、反社会的勢力に関係がないか等を確認する仕組みが導入されます。これによって、CM等で散々PRされてきた「30分で審査完了!」というような即日融資が不可能になります。

この規制は、上記のように「反社会勢力(暴○団・ヤ○ザなど)」を排除する事が目的・・・というのが表面上の名目です。しかし業界では「反社排除は大義名分に過ぎず、本当は行きすぎた銀行のカードローンを規制する事が目的だろう」という口コミが支配的です。

銀行カードローンの審査が甘い裏事情まとめ
・カードローンは総量規制の対象外というメリットがあった
・銀行は審査も回収リスクも全て消費者金融に丸投げしていた
・日銀のマイナス金利で本業収益が悪化した事も拍車を掛けた

甘い審査を武器に、金融情弱な人達を集めて暴利を貪ってきた、銀行のカードローンバブルは終わりを告げようとしています。東京の不動産バブルも崩壊寸前で、今後は巨額の不良債権が発生するリスクが高まっています。一見すると、日銀や政府の政策に振り回される銀行が気の毒に見えますが「晴れの日に傘を貸し・雨の日に取り上げる」と揶揄された強欲と、まともなビジネスを怠ってきたツケが回っただけなので、銀行に同情する必要は全く無いでしょう。

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