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薄利多売より客単価を上げる方が有効だという事例

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商売で成功するためには、限界利益が少ない薄利多売よりも、客単価の高いビジネスを目指す方が有効です。水商売の世界では、金払いの良い「太い客」を持つことが最大の利益を生む裏技として有名ですが、これは一般のビジネスでも基本的に同様です。

薄利多売で客を増やそうとする戦略は、モラルの低い低俗な客・DQNが殺到するので、クレーマーが増えるうえ、今までの固定客に逃げられるリスクまであります。ネットでも、安売りセールで低俗客を集めるとろくな事が無い・・・とデメリットを叫ぶ口コミは多いです。

類似する事例として、Macユーザーの宿泊費はWindowsユーザーより一泊30%も高かったというデータもあります。Appleの商品(MacやiPhoneなど)は、他社の商品より値段が高価なので、ユーザーもお金に余裕のある人の割合が多いです。そこでMacユーザーをフィルタリングして、高価なホテルを紹介することで、利益率を上げる事に成功した〜という事例です。

ちなみに、有料アプリの販売額やゲーム等の課金額も、iPhoneユーザーはアンドロイドユーザーより多い傾向があります。特にスマホゲームの課金額については、アジア、アメリカ、ヨーロッパ、中東など、世界のほぼ全ての地域でiPhoneがAndroidを上回っています。アプリビジネスを行う際は、客単価の高いiPhoneへの対応は絶対に必要不可欠です。

ブランド価値を失った、安売り戦略の失敗企業たち

そもそも、ビジネスにおいて安売りで勝負するのは不毛な戦略です。客単価を下げる薄利多売は、シェアは奪えても限界利益を下げるので、長期的には失敗する確率が高いです。有名企業でも、安売り戦略で失敗した会社は実に多いです。

例えば日本マクドナルドは、売上増加を目指してハンバーガーの低価格化を進め、最安時の2002年には59円にまで値下げして、世間を驚かせました。しかし、客単価の安い人ばかりが増えて利益は上がらず(59円バーガーだけ売れても完全に赤字)、この戦略は完全に失敗に終わります。その後に値上げした際には、相当な非難の口コミが増え、専門家からも「迷走している」と低評価を下されるなど、逆風が続きました。

マクドナルドの類似例として、吉野家などの牛丼チェーンも、値下げで自ら首を絞め、値段を戻す度にネガティブな口コミが増える・・・という事を繰り返してきました。一度安売りすると、値段を元に戻すことが困難だというデメリットもあるのです。

また、世界でのテレビ販売台数シェアが1位のサムスンは、これまで低価格を売りに販売数を伸ばしてきましたが、実はテレビ事業は赤字続きです。特に近年のサムスンは、スマートフォンが販売の主力であり、テレビは「サムスンブランドの認知を高めるための『撒き餌』として安売りしている」という口コミが支配的です。

安売りして失敗した事例としては、ニューヨークの高級ブランドメーカーのCOACH(コーチ)の逸話も有名です。COACHは2000年頃は売上も好調だったものの、若者へも客層を広げようと低価格商品も手掛けました。COACHの出した格安バッグはおよそ300ドルで、これはライバル社=ルイ・ヴィトンの最安値のバッグと比較しても半額程度という激安品でした。

しかし、COACHが安価な商品も扱うようにした結果、店には単なる若者だけでなく貧困層・DQNな客が増えるというデメリットが発生。それを嫌って富裕層の客が離れ、ブランド力が低下するという最悪の事態を招いたのです。COACHは業績低迷からの脱却を図るため、2017年からは社名をtapestry(タペストリー)に変更して、ブランドイメージの回復を模索しています。

一方で、アメリカを代表するブランド会社のティファニーも、一時はCOACHのように低価格戦略を進めた事もありましたが、早々に方針を改めて元の高級志向に戻し、今日までブランド価値を守っています。

薄利多売より客単価を上げる方が有効だという事例まとめ
・限界利益が少ない薄利多売より、客単価を上げるビジネスが有効
・安売りは低俗なDQN客やクレーマー増加などデメリットが多い
・マクドナルドやCOACHは安売り戦略で失敗した

マクドナルドやコーチの事例を見ても分かるように、一度安売り戦略に手を出すと、その後値上げしたくても非難の口コミが殺到するという、2重のデメリットが発生しがちです。薄利多売というマーケティング戦略は、自らの首を絞めかねない諸刃の剣なのです。

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